中年以上の膝痛のほとんどは変形性膝関節症による痛みです。日々の歩行生活の積み重ねで膝関節の軟骨が擦り減り、骨同士が擦れ痛みが出ます。また膝の痛みを軽減するために膝関節周囲の筋肉で膝を支えるために太ももや膝裏の筋肉が痛くなったりします。サポーターを付けて膝への負荷を減らしたり、関節内にヒアルロン酸注射を行ったり、リハビリにて膝周囲の筋トレや筋肉をほぐしたりすることにより症状を緩和させます。
また若い方の膝の痛みは主に外傷に伴う半月板(膝関節のクッションになる軟骨)損傷や靭帯損傷、もしくはスポーツのオーバーワークに伴う大腿四頭筋腱炎や膝蓋腱炎があります。いずれも基本は装具やサポーターによる安静を図り、その後リハビリにて筋トレをしたり関節を柔らかくしたりします。
腰からくる痛みの場合もありますが、変形性股関節症や日本人に多い臼蓋形成不全による痛みもあります。また一部ですが大腿骨の付け根の壊死による大腿骨頭壊死という病態もあります。レントゲンにて多くは判明しますが、関節を包む関節唇損傷と呼ばれる病態もあります。
基本的にはリハビリによるストレッチやマッサージ、可動域訓練にて股関節周囲を柔らかくして股関節にかかる圧を軽減することにより痛みの緩和を目指します。